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小田急電鉄 成城学園前駅 駅長兼管区長?鈴木真一様をお招きし、国際ビジネスキャリア科1年生を対象としたビジネス講演会を開催しました。
ほとんどの学生が普段、電車に乗って通学しています。では、電車が安全に運行されている背後にはどんなお仕事があるのでしょうか。今回の講演会は、鉄道業界の最前線にいる方から、鉄道について、そしてプロフェッショナルの仕事ぶりとはどのようなものかを語っていただくことで、学生たちの今後のキャリア形成に役立てるために開かれました。
まず鈴木管区長から、小田急電鉄の会社紹介とともに、同社が力を入れている取り組みとして、江の島?鎌倉エリアへ観光客誘致を進めていることについてお話いただきました。
次にご紹介いただいたのは鈴木管区長の鉄道マン人生についてです。鈴木管区長は小田急電鉄に入社し、車掌を経験した後に、子供の頃から憧れていた運転士になりました。5年間の勤務の後には主任運転士として新人運転士の育成を担当、その後は本社勤務を経て、現在は成城学園前駅の駅長兼管区長を勤めていらっしゃいます(管区長というのは付近一帯の駅を統括するお仕事です)。つまり、キャリアスタートが運転士で、その後に駅長となられたわけですが、これは駅員スタートで駅長になるのが一般的な小田急電鉄内で極めて珍しい経歴だそうです。
鈴木管区長は今までに様々な業務を経験された際、数多くのヒューマンエラーに遭遇されてきました。一つひとつは深刻な問題につながるようなものではありませんでしたが、お客様を乗せて運ぶ鉄道マンとして、軽視することはできませんでした。そこで鈴木管区長は、安心?安全な運行を保つためには、どうしたらヒューマンエラーを防止できるのかに強く興味を持つようになり、行動心理学や認知心理学を学ばれたそうです。
鈴木管区長がヒューマンエラーを防止する上で大切だと感じていることは、ミスをする可能性に自覚的になることだそうです。
ここで学生たちはグループに分かれ、ヒューマンエラーについて考え、各自で付せんにこれまでにミスをしてしまった出来事を書きだしました。次にこれをグループ内で共有していき原因を探っていきます。するとエラーの原因は、同じ作業の繰りかえし、思い込みによる視野の狭窄など、いくつかに集約できました。これらの原因はいずれも日常的に起こり得ることです。
そのため、人間のミスの原因は実は身近なところにあるものと自覚的になることで、日頃から慎重に行動したり相互確認ができるようになり、ヒューマンエラーの防止につながっていくのだそうです。この他、会社全体としても安全第一を意識すること、ミスが発生しても責めるのではなく、真の原因を明らかにすること、といった企業内安全文化が大切だと話されました。
今回の講演会で、鉄道業界についての知識が深まりました。そしてそれ以上に、安心?安全を守るという課題に本気で向きあっている鈴木管区長の真摯な姿勢を学ぶことができました。プロとしての姿勢を理解したことは、参加した学生たちにとって、とても有意義な経験となったことでしょう。
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