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活躍するKUIS在外公館派遣員たち(Vol.29/カナダ)

“活躍するKUIS在外公館派遣員たち”というテーマで、赴任中または帰国後の様子を紹介するシリーズ第29弾。

元在トロント日本国総領事館派遣員の吉田 沙季さんをご紹介します

吉田 沙季さん(英米語学科2015年3月卒業)

派遣員を志した理由

在外公館派遣員を知ったのは、就職活動が嫌で嫌で仕方なかった大学4年生の4月でした。それまでは就職に対して明確なビジョンがなく、やりたいことすら思い浮かばなかったのですが、派遣員になれば今まで学んだ英語を活かしながら海外で働くことができる、という点に大きな魅力を感じました。
久保谷先生のご指導の下、「就職活動には戻りたくない!」という思いをモチベーションに1か月間死に物狂いで勉強し、5月の試験で合格することができました。

総領事館での業務内容

在外公館によって派遣員が担う仕事は異なっており、便宜供与と呼ばれる出張者支援に専念する派遣員もいれば、館内の各班の仕事を手伝う派遣員もいます。赴任先の在トロント総領事館はどちらかといえば小規模公館だったためか、本当に様々な業務を経験させていただきました。ルーティンである会議資料の準備から、出張者の宿舎留保?空港送迎?アテンド、簡単な通訳をすることもありました。現地のホテルやレストランを視察し、より良い料金で予約できないか相談したり、円滑な空港業務を行うため、空港職員に挨拶周りをすることも。広報?文化班のお仕事もお手伝いさせていただいていたので、現地の日本関連のフェスティバルや、総領事館主催のレセプションの際には、誘導案内?クローク?ブース対応など、イベントスタッフのような仕事も多かったです。日本酒の魅力を伝えるイベントでは、日本酒の味の説明を英語に翻訳したものを暗記し、訪れた人々に日本酒を好きになってもらうように頑張りました。また、夏に日本祭りを開催したときは館員の方々とお神輿を担いだこともありました。文化班の業務では、現地の小学校に折り紙や習字を教えに行くジャパン?プレゼンテーションをさせていただき、子どもたちとの交流がとても楽しかったです。総理や閣僚の海外出張に伴い、他公館へ応援に行く海外出張もありました。

任期後のキャリア

当時の在トロント総領事館には、子連れでの赴任や、配偶者を主夫として帯同しながら働いていた女性が数多くいました。女性が多くの選択肢を持てるようになった今の時代で、結婚や出産を経ても海外で活躍している方々を間近で見ることができ、自身の将来を考えるにあたり大きな影響を受けました。そうした外務省職員の方々と接するうちに、女性が活躍できる環境に魅力を感じると同時に、外務省の仕事にも興味を持つようになり、任期満了後は外務省へ入省しました。現在は育児休暇を取得中ですが、復帰後にはトロントで出会った先輩方のように、家庭を持ちながらも国内外問わず活躍できるようキャリアを築いていきたいと考えています。

カナダ(Canada)

【外務省HP/一般事情より】
1. 面積:998.5万平方キロメートル(ロシアに次ぐ世界第2位、日本の約27倍)
2. 人口:約3,789万人(2020年1月カナダ統計局推計)
3. 首都:オタワ
4. 言語:英語、フランス語が公用語
5. 宗教:国民の3分の2以上(67.3%)がキリスト教徒(国民の約39%がローマ?カトリック)、約2割(23.9%)が無宗教(2011年カナダ統計局)