LIFE

外国ルーツの子どもたちと地域をつなぐ

2024/02/26

Como está? (お元気ですか?) ブラジル?ポルトガル語専攻の奥田です。

 

今回は、静岡県牧之原市にある日本語初期支援教室「いっぽ」にお邪魔してきました。

「いっぽ」は、海外から牧之原市に引っ越してきた子供たちの日本語初期支援教室です。

日本語を学ぶだけではなく、約半年後に市内の小?中学校に入学し、そこにスムーズに馴染むことを目標としています。

海外から日本に移住してくると、日本語が分からないだけでなく、日本の学校の日々のやり方や教育システム(時間割や掃除、給食、持ち物などなど)も分かりません。言葉もシステムも分からないと、学校の文化に馴染むことが難しく中退してしまうケースがあるそうです。

「いっぽ」では、日本語を学びつつ、日本の小学校のやり方も学んでいっています。公立学校に編入学するための準備の場なんですね。

これまで、スリランカ人やブラジル人、中国人など、さまざまなルーツの子どもたちがここで学び、地元の小?中学校へ編入学していきました。

「いっぽ」を運営するのは、「マキノハラボ」という会社。牧之原市と協力しながら、多種多様な事業を展開しているそうです。

 

そして「いっぽ」の中心的存在が、本学の卒業生である大石さん(上の写真の奥で指導中/下の写真の左端)。

在学中のブラジル留学やブラジルでの就労を経て、地元静岡のために経験を活かしたいと、熱意をもって、そして穏やかに子どもたちと日々向き合っています。

大石さん

『「地方」こそ自分がこれまで学んできたことを活かすチャンスが眠っていると強く感じています。』

 

外大での学びと経験を活かすのは海外だけではないと、子供たちの成長を支える大石さんをみて、再確認した一日でした。

 

文?写真 奥田若菜(ブラジル?ポルトガル語専攻教員)