学科?コース紹介
Vi?c làm, Chuy?n ti?p và B?ng c?p
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2018年11月1日(木)、国際観光科1年生の「旅行業界研究」という授業内で、国際観光科卒業生の染野遥夏さんによる特別授業が行われました。染野さんは、2016年3月に国際観光科を卒業してから現在まで、株式会社はとバスにてバスガイドとして勤務しています。授業は、学生たちがはとバスについて調べ質問事項をまとめた後、染野さんのお話を聞き、最後に質疑応答という流れで進みました。
最初は緊張気味だった染野さんでしたが、バスガイドらしい落ち着いた丁寧な口調で、はとバスに興味を持ったきっかけから現在の業務に至るまで、ご自身の業務に対する想いや体験についてお話しいただきました。現在は主に、都内や横浜、鎌倉、千葉房総半島などの観光案内ツアーに加え、貸し切りバスでの修学旅行生へのガイドを担当しているそうですが、「バスガイドとして大切なことは『冷静さ?対応力?笑顔』です。団体行動ですしバス移動ですので想定外の出来事が起こることは多々ありますが、どんな時でも冷静に笑顔で対応することがとても大切です」と語っていた姿が印象的でした。
授業終盤の質疑応答タイムでは、仕事のやりがいからお給料の話まで、学生からのきわどい質問に対しても包み隠さず答えてくれました。
旅行業界は、繁忙期と閑散期が結構はっきりしていますので、閑散期ですと、1ヵ月のうち2週間近く休める時もありますが、繁忙期ですと、1ヵ月間で6日~7日でしょうか。1ヵ月間で1日~2日しか休めない、ということはありません。
あるツアーで、途中、三浦半島から千葉まで船での移動が組み込まれていたのですが、おひとりだけ集合時間に来なかったときです。バスですと、ある程度は待つことができるのですが、船は貸し切りではありませんのでそういうわけにはいきません。走り回って捜しに捜し、何とか見つけ出し、お客様の手を引いて走って船着き場まで戻り、ぎりぎり出船に間に合わせました。途中もうダメだと本当に焦りましたね。ちなみにその方は、集合時間が過ぎているのことに気がつかず、ただぼーっと海を見ていたんです???(苦笑)。
正直に言いますが、辞めようと思ったことはありません。確かに大変なことも多いのですが、それ以上にやりがいの方が大きいです。お客様からいただく、暑中見舞いや年賀状、お手紙やお写真に添えられた「本当に楽しかった。とてもいい思い出になった。染野さんがガイドさんで本当に良かった。」といった感謝のお言葉を見るたびに本当に嬉しいですし、毎日毎日の出会いを、一つひとつの出来事を大切にしようとあらためて思います。
先ほど、「どんな時でも冷静に笑顔で対応する」ことが大切です、というお話をしましたが、それ以外に、ひとりでも多くのお客様にお声掛けし、出来るだけ深く接することを心がけています。もちろん、節度をもってのことですが。
あるツアーで、松葉杖をついた方を含む5、6名でご参加いただいたお客様がいました。途中、松葉杖をついたお客様に様子伺いを兼ねて感想を尋ねると「楽しい。来てよかったし、また来たいですね。」と言っていただきました。後で友人の方にも話しかけると「実は彼、事故で足を悪くしてから塞ぎこみ、ほとんど外出もしなくなってしまったんです。友人たちに声かけて、今回何とか連れ出したんですよ。そう言ってましたか。嬉しいです。来た甲斐がありました。」
こんなこともありました。お婆さまを含む3世代のご家族で参加された方々で、とても仲良く楽しそうにされていたので「素敵なご家族ですね。よく一緒に旅行されるのですか?」と話しかけると、「実は、お婆さんに癌が見つかって???、もう長くないんです。最後の旅行ですね。どこか旅行に行こうかと誘うと、はとバスに乗りたいと言ったので、今回みんなで参加しました。本当に一緒に来れてよかったです。」と。
ツアーに参加する動機や目的は人それぞれです。話しかけなければ知り得ないことはたくさんあります。特別な情報を知ったからといって、大きく態度を変えるということは敢えてしませんが、接する際の気持ちが変わりますよね。
ツアーに参加していただいた方々にとって、一生の思い出に残る旅になってほしい。そのためのサポートは惜しまずしてさしあげたい。いつもそう思っています。
「素敵なお話でしたね???。」
隣で何度も頷きながら聞いていた国際観光科コーディネーターの坂﨑先生は、教え子の成長を目の当たりにし、今にも決壊しそうな涙腺を必死にこらえていました。
国際観光科「旅行業界研究」の特別授業は、学生たちにとって一番身近な社会人である先輩たちから仕事に対する想いや体験談を直接聞くことで、業界について、企業について、業務について、待遇面についてなど、リアルな実態を知り、各人の進路選択に役立ててもらうということ、また旅行?観光業界で働くモチベーションを更にあげてもらえれば、という思いから実施しています。今後も、定期的に実施する予定です。
最後に、旅行業界“繁忙期”の貴重な休日に、後輩のために素晴らしい授業をしていただきました染野さん、本当にありがとうございました。更なるご活躍を祈念しております。