国際的な医師になるという目標が自分を動かす
コンテストに参加する前から、医師として国際的な舞台で活躍していきたいという目標がありました。現在は、故郷の沖縄県で形成外科医として勤務することを目指して、勉強しています。将来的には世界の医療技術を日本に取り入れていき、日本の医療技術の発展を目指していきたいと思っています。コンテストに参加したのは、そうした目標を叶えるための自分のステップになると思ったからです。また、自分の得意な英語を生かしていきたいという想いもありました。実際に参加してみると、学ぶことが沢山ありました。何より、学会などの発表の場で、全く緊張しなくなりました。大勢の人たちの前で話すことによって、度胸がついたのでしょうか。また、医学の分野は専門用語が難解で聞き手に伝えることが非常に難しいです。その辺りも、いかに素人の方々に分かりやすく、言葉の意味を噛み砕いて理解してもらうかをいつも考える様になりました。何より、出場したことで国際的な医師になるという目標が確信的なものに変わりました。
本番さながらの準備、練習がプレゼンの“質”を向上させる
誰にでも理解しやすい内容やスライドの視覚的要素をしっかり含んだ構成は非常に大切です。文字量をなるべく減らし、スライドは聴衆の視覚に訴えかける様に意識を置いて、作成しました。よくありがちなのが、文字を読むことに一生懸命になり、本来伝えるべきことが伝わらないということがあります。そこがスピーチとプレゼンの違いだと思っており、自分が何を伝えたいかをしっかりと忘れずに意識することが大切だと感じています。
そのことは、特に海外で感じたのですが、人間関係の土台作りはやはりコミュニケーションだと思っています。多くの医師からもコミュニケーションが大切だといつも言われています。実習を海外の大学ですることが多いのですが、その際に言葉は非常に大切です。
こちらが伝えたいことはもちろん、聴衆が聞きたいことをしっかりと考え、対話をすることがプレゼンにおいても重要なコミュニケーションの要素になっているのではないかと思います。
Q&Aの難しさ 徹底した準備でいつもの自分通りに
10分間のプレゼンの中で、とくにQ&A対策は徹底して行いました。何十個もの質疑応答集を作成し、英語の先生、家族、親戚、友人など本当に沢山の人たちに意見を貰いました。事前に回答を考えていたことで、本選でも全く緊張せずに対応出来たと思っています。準備段階で苦労したことは、発表する自分が一番内容を理解していなければならないことでした。専門的な内容でしたので、医学書を読み込んだり、先生に直接取材をしたりするなど、出来る限りのことは何でもしました。発表練習で聞いてくれていた家族たちも、最初よりも徐々に私のプレゼン内容を理解出来る様になり、難しい内容が伝わりやすくなっていることを感じることが出来ました。
参加することで得られることがある
プレゼンテーションコンテストに参加を検討している人には、入賞するかどうかに関わらず、挑戦して欲しいと思います。出るだけで何か得られることがあると思います。私は国際的な医師になるという目標が確信的なものに変わりました。是非、全力で取り組んでみて、多くのことを学んで貰えればと思っています。