アルク創業の想い ~ENGLISH JOURNALと共に~

「英語はコミュニケーションのための道具」という考えが私たちの原点です。英語という道具を使って、“地球人ネットワーク”を創っていく、それがアルクの創業時からの一つの方針です。
当社は1969年4月に創業しました。社名のアルクというのは、「Associated Liberal Creators」の頭文字をつないだものです。つまり、「自由創造者集団」ですね。当時と今の学習環境とでは雲泥の差ですね。世の中にカセットテープがやっと出てきた時代でした。こんなものが出てきたのか、これならいつでも持ち歩いて英語が勉強できると興奮しましたね。
アルクを起ち上げる前、私は国際会議の運営を行う会社で働いていました。その会社には、国際会議の資料作成に使う軽印刷機があり、それを使ってテキストを作りました。それが、当社の月刊誌『ENGLISH JOURNAL』の初期段階ですね。当初はなかなか売れませんでした。英語が通じない。どうも学校とビジネスで使われている英語は違うのではないか、ということで『ENGLISH JOURNAL』に飛びついてこられました。
ところが、商社の方々が反応しました。実際に海外に行くと、さっぱり。使える英語を目指した、これがアルクの始まりでした。

日本から飛び出し、世界で学んで欲しい

日本は大きな村社会になっていて、デフレの時代が続いても、なんとなく食うに困らない感覚が浸透しています。ところが、気が付いたらいろんな面で取り残されてしまっていたというのが現状でしょう。
 長かったデフレの時代を抜け、今やっと「これではいけない」と、教育も変わってきていますし、あらゆる企業がこのままでは生き延びられないという危機感を持ってきています。
 このような環境だからこそ、私が口を酸っぱくして言いたいのは、海外にどんどん出ていってほしいということです。積極的に挑戦することで、言葉の問題やコミュニケーションスキルの問題など、自分の努力次第で乗り越えていけると思っています。
 そして、一番重要なことは、多様性の認識です。日本の中に閉じこもっていると、どうしても日本が標準になってしまう。実際には宗教も文化もあらゆるものが国によって違います。いろんな人種がいて、肌の色も当然違います。そのような多様性を容認する、理解することができて初めて、世界の常識が分かるようになります。

国際舞台で日本人が活躍するために必要な英語力とは

やはり国際舞台でビジネスをやっていくうえで、プレゼンテーション能力が不可欠です。私は、プレゼンテーションで重要なことの一つは、自分が用意した発表内容をしっかりと裏付けることができるかだと思います。これがきちんと示されていなければ、説得力がありません。プレゼンテーションスキルは練習を重ねることで、向上していくものですが、いずれにしても聴衆にいかに自分の思いを伝え、理解してもらうかということを忘れてはいけません。
自己満足を目指すのではなく、聴衆の反応はどうか、どのように自分の発言が受け止められているのかということを分析しながら、取り組むと良い結果に繋がってくると思います。